こんにちわ!元宇宙開発系エンジニアで現在は都内のベンチャー企業でデータサイエンティストをしているやじろべえです。
私は新卒で宇宙関連企業に入社し、その後約7年間にわたって宇宙業界で仕事をしてきた経験があります。
今回は文系出身だけど宇宙業界(宇宙開発関連企業)に就職することは可能なのか?について個人的な見解を書いていきます。
いきなり結論ですが、文系でも宇宙業界に携わることは十分可能だと思います。
では、その理由と就職するにあたって心得ておきたいことを次から見ていきましょう。
目次
これからは文系出身こそむしろチャンス
これまでの宇宙業界は、理系出身はロケットや人工衛星といった開発職で、文系出身はどちらかというと事務職が主な役割でした。
もちろん、事務職といった形で宇宙業界に携わりたいのであれば、JAXAでも民間の宇宙開発企業でも事務職採用はしていますので十分チャンスはあります。
しかし、これからは事務職以外にも文系出身の人が宇宙業界で活躍出来るチャンスがどんどん訪れると思っています。
以下ではその例をいくつか見てみましょう。
「法律×宇宙」
「法律×宇宙」という分野を知っていますでしょうか?
これは”宇宙法”とも呼ばれたりしますが、宇宙法という法律があるわけではなく、いわゆる宇宙空間を使うにあたって国際法や国内法といった観点でルールをまとめたもののことを指します。
宇宙法についてはこちらの記事が詳しくまとまっていますので参考にしてみてください。
宇宙開発はこれまで国家主導で行われてきたのですが、最近は特に宇宙ベンチャーを始めとして民間による宇宙開発が目覚ましい進歩を遂げています。
そのため、これからはより一層宇宙空間を利用するためのガイドラインの整備が必須になってきます。
法律となるとやはり理系やエンジニアで専門家は少ないですので、将来的にはこういった分野でも文系の方が宇宙業界に参入する機会が増えてくるでしょう。
「エンターテインメント×宇宙」
皆さんは流れ星を見たことがありますか?もし決まった時間や場所といったニーズに合わせて流れ星が見れることが出来たらとても素敵ですよね。
この壮大な夢の実現に向けて、ALEというベンチャー企業は特殊な人工衛星を開発して人工的に流れ星を作るチャレンジを続けています。
「なんだ、やっぱり人工衛星の開発だからやっぱり理系やエンジニアじゃん。」
こう思われた方もいると思います。
確かに、人工衛星の開発といった技術的な仕事は理系のエンジニアがやることになるでしょう。
しかし、実際にその技術が実用化されたらどうでしょう?
- どういったニーズがあるのか?
- よりお客さんの印象に残るためにはどういった演出が良いのか?
など、いわゆるマーケティングや事業拡大をするための知識や施策が必要になってきます。
こういった領域まで上手く考えられるエンジニアは少なく、むしろ苦手分野だったりします。
ですので、ここでも文系の人が活躍するチャンスがあるわけです。
ここまで二つ例をあげましたが、今後宇宙というフィールドがより身近になればなるほど理系や文系といった区別が無くなってくると思います。
なぜなら、技術というのはあくまで問題解決や価値提供をするためのツールであって、それ自体が目的ではないからです。
例えばディズニーランドを考えてみたらわかると思いますが、園内の各アトラクションで使われている技術が素晴らしいからディズニーランドは人気なのでしょうか?
そうではない事はみなさんすぐにわかりますよね。
宇宙開発も同じで、これまではそもそも宇宙空間に行く事すら技術的に難しかったので、エンジニアが中心となって一生懸命技術開発を進めてきました。
しかし、これから先宇宙開発技術が進めばその技術をベースにして色々なアイディアが生まれます。
そしてそこにはもはや理系文系といった区別も無くなると思います。
文系の人は何を学んでおけば良いのか
先ほどまでは少し近未来的な観点も踏まえて私なりの意見を書いてきました。
しかし、現実問題として今現時点で文系の人が宇宙業界を目指すには何を学んでおけば良いのさ?と思う人も多いと思います。
結論、宇宙業界の就職のために何か特別なことをする必要は無く学生時代に打ち込んでいることを全力でやれば良いと思います。
これが本心なのですが、これだと何のアドバイスにもなってないと怒られそうなのであえて一つだけ挙げるなら、それは”英語力”です。
宇宙開発は国際協力が中心なので、基本的には英語でのやり取りが当たり前の世界です。
ですので、英語を学生時代から鍛えておくことはとても大事です。
そしてもし余力があるのであれば第二外国語も少し学んでおくこともおすすめします。
宇宙業界への就職を考えるのであれば少なくとも現時点においては、第二外国語はロシア語がおすすめです。
当時私が宇宙業界で仕事をしていたときも、英語とロシア語をペラペラに話せる日本人研究者もいました。
宇宙業界を目指すのであれば逃げずに是非語学力を鍛えてくださいね!
また、英語については以下の記事も参考になると思いますので、読んでみてください。
悩むだけでなくまずは行動しよう
今はすごく便利な時代なので、こういった記事だけでなく、気になる企業や研究機関で働いている先輩の声を聞くようなサービスもたくさんあります。
是非そういったサービスなども使って現場の声を聞いてみることをおすすめします。
「そんなこと言っても周りに相談出来る人がいないよ。。」といった方もいると思いますので、私も微力ながらですが下記のプラットフォームを利用して就活相談サポートすることにしました。
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